このブログでは【愛知シリーズ】として、愛知県内の市ごとに上場企業を1社ずつ財務7指標で分析してきました。豊橋・名古屋・刈谷・豊田・岡崎の5市で、のべ20社以上を全件チェック。この記事は、その集大成(横断まとめ)です。
結論から言うと、「地元から高配当株を探す」という切り口は、分散投資の入口としては面白い一方、都市を細かく見るほど”全国級の優良株”は減っていく――そんな当たり前だけど記事を作ってみて改めて実感した正直な気づきも得られました。各市の結論をまとめつつ、セクター分散の視点で「結局どこが買えるのか」、そして地域で探すことの限界まで、実体験ベースでお伝えします。

5つの市を全部調べたんだね!結局、愛知で一番”買える”高配当株はどこなの?

良い質問だね。「1社だけ選ぶ」より「セクターを散らして組み合わせる」発想が大事なんだ。あと、正直に言うと”全国級の鉄板”は意外と少なかった。順番に見ていこう
各市の結論まとめ|5市の高配当株はこうだった
まず、5市それぞれの結論を1行で振り返ります。各記事に詳しい財務分析があるので、気になる市はリンクからどうぞ。
| 市(人口) | 結論 | 残った高配当候補 |
|---|---|---|
| 豊橋市(約36万) | 上場4社中1社 | サーラコーポレーション(卸売) |
| 名古屋市(約230万) | 上場多数から6社 | 愛知時計電機・サンゲツ・アイカ工業・システムリサーチ・名古屋銀行 ほか |
| 刈谷市(約15万) | 上場6社中2社 | デンソー・アイシン(ともにトヨタ系) |
| 豊田市(約42万) | 上場4社中ゼロ | 本命なし(トヨタは景気敏感で見送り) |
| 岡崎市(約38万) | 上場4社中1社 | CDS(サービス・様子見で少しずつ) |
こうして並べると、大都市の名古屋に候補が集中し、地方の市ほど候補が減っていくのが一目で分かります。豊田市にいたっては、トヨタの城下町なのに「買える高配当の優良株はゼロ」という結果でした。
セクター別に整理|利回り順ではなく「分散」で見る
ここが今回のまとめの肝です。私は配当利回りの高い順で銘柄を選びません。大切なのはまずセクター分散。そのうえで、ポートフォリオ全体の利回りを高めてくれる銘柄を選びます。その視点で、5市で「入口(税引前3%以上)」をクリアした候補をセクター別に並べると、こうなります。
| セクター | 候補(市・配当利回り※) |
|---|---|
| 精密機器 | 愛知時計電機(名古屋・約4.2%) |
| 化学 | アイカ工業(名古屋・約4.0%) |
| 卸売 | サンゲツ(名古屋・約5.3%)/サーラ(豊橋・約3.2%) |
| 情報・サービス | システムリサーチ(名古屋・約4.1%)/CDS(岡崎・約4.2%) |
| 銀行 | 名古屋銀行(名古屋・約3.3%) |
| 自動車部品(景気敏感) | デンソー(刈谷・約4.0%)/アイシン(刈谷・約3.3%) |
※配当利回りは2026年6月時点の参考値(株価×各社IRの予想配当)。最新・詳細は各市の記事をご確認ください。なおブラザー工業(名古屋・電気機器)は株価上昇で現在は利回りが3%を下回り、いまは”待ち”の位置づけです。
こう整理すると、精密機器・化学・卸売・情報・銀行・自動車部品と、複数セクターに散らせることが見えてきます。1社の利回りの高さを追うのではなく、業種を散らしながら、全体の利回りを底上げする――この組み立て方こそ、地域分析の本当の使いどころです。
- 自動車(景気敏感)に偏りやすい:デンソー・アイシンは優良だが景気敏感株。不況期に利益・配当が落ちやすい点は意識を
- 高利回り=買い、ではない:利回りトップでも、減配歴や構造不況なら”罠”のことがある
- 有名ブランド=高配当株、でもない:知名度と配当利回りは別物
正直な気づき|「地元で探す」ことの限界
5市を調べ終えて、正直に感じたことがあります。それは「都市を細かく見るほど、全国レベルで魅力的な高配当株は減っていく」という限界です。
たとえば、シリーズの番外として一宮市も調べてみました。誰もが知るCoCo壱番屋(壱番屋)がありますが、優良ブランドでも配当利回りは約1.8%で高配当株ではありません。利回りが最も高かったのは繊維のソトーですが、過去に連続減配の歴史があり手放しでは推せない。残った候補は賃貸建設の地味な1社で、財務は堅いものの「全国からわざわざ選ぶ優良高配当株」とまでは言いにくい――。市が小さくなるほど、この傾向は強まります。

だから地元だけで完結させようとしない。高配当株は全国から数を集めて、セクター分散させるのが基本。愛知の銘柄は、目安として全国から集めた優良高配当50銘柄以上のうちの一部として組み込むイメージだね
じゃあ、どう使う?|高配当株は「高配当株だけ」で50銘柄以上に分散
結論として、私のおすすめは「高配当株は、高配当株だけで独立したポートフォリオを組む」ことです。オルカンやS&P500などのインデックスは、それ1本で世界中・全セクターに分散が効いています。だから高配当株を”インデックスに少し付け足す”考え方ではありません。高配当株は高配当株で、業種を散らした50銘柄以上のポートフォリオとして育てる――これが、配当というキャッシュフローを安定して受け取るコツだと考えています。私自身、国内の高配当株を約90銘柄、セクターを分散させて保有し、年間の配当を受け取っています。
- インデックス(新NISA)はそれ1本で分散が完結。高配当株とは別の柱として持つ
- 高配当株は全国の銘柄から業種を散らして50銘柄以上を集め、1社・1業種に偏らないPFにする
- 1社あたりは少額でOK。利回りの順位ではなく、財務の健全性・減配耐性・セクターバランスで選ぶ
- 地元(愛知)の銘柄は、その50銘柄を構成する“素材の一つ”として組み込む
もちろん、いきなり50銘柄は大変です。私も何年もかけて少しずつ増やしてきました。それでも分散は大切ですので、初めに20〜30銘柄程度を単元未満株で購入し、セクターを意識して着実に広げていくことをおすすめいたします。
高配当株そのものの始め方・証券会社の選び方は、こちらのまとめ記事で解説しています。
👉 高配当個別株投資の始め方|初心者におすすめの証券会社と銘柄の選び方を実体験で解説
まとめ:愛知の高配当株は「分散の素材」として活きる
- 候補は名古屋に集中。地方の市ほど減り、豊田市は本命ゼロだった
- 選び方は利回り順ではなく、セクター分散+減配耐性。精密機器・化学・卸売・情報・銀行・自動車部品に散らせる
- 愛知は自動車(景気敏感)に偏りやすい。高利回りの罠・有名ブランドの誤解にも注意
- 都市を細かく見るほど全国級は減る=高配当株は地元に固執せず、全国から50銘柄以上を集めてセクター分散。地元株はその素材の一つ
「地元の企業を応援しながら配当を受け取る」のは、長期保有のモチベーションになる豊かな投資です。ただし、地元というだけで財務やセクターの偏りに目をつぶらないこと。高配当株は全国の銘柄からセクターを散らして50銘柄以上を集め、地元の銘柄もその一部として組み込む――そんな組み立てが、配当を安定させ、結局いちばん長続きします。各市の詳しい分析は、本文中のリンクからどうぞ。以上、参考になれば幸いです。
⚠️ 免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定銘柄への投資を推奨・勧誘するものではなく、投資助言でもありません。なお運営者は投資助言業者・金融商品仲介業者ではなく、本記事は個人の実体験に基づく情報提供です。本文中の配当利回りは2026年6月時点の参考値(株価=Yahoo!ファイナンス、配当=各社IR・決算短信)であり、株価変動により日々変化します。最新かつ正確な情報は必ず各社IR・決算短信等の一次資料でご確認ください。投資は必ずご自身の判断と責任のもとで行ってください。

